シューマンおたく学会 >  シューマンおたく学会ニュース
«Prev || 1 | 2 || Next»

Thursday, Apr 13, 2017

架空のピアノコンクールに挑戦する若きピアニストたちの姿を描いた小説『蜜蜂と遠雷』(恩田陸、幻冬舎、2016)が直木賞と本屋大賞を受賞しました。昨秋、刊行された直後から、ツイッターでとても話題になっていたため、気になって(笑)、私もKindle版を買って読みました。コンクールの緻密な描写にあふれ、音楽愛やピアノ愛に満ちた作品を読んで感動したという感想が連日のようにツイッターに流れてきました。「この世界の片隅に」が封切直後から話題となった状態と少し似ているように感じていましたが(「この世界の片隅に」については少し前にブログにも書きました)、年が明けてから、話題が途切れるどころか、ますますその話題を頻繁に目にするようになったこと、さらには立て続けに大きな賞を受賞したという点でも、やはり何か共通性があるような気がします。

恩田さんは浜松国際ピアノコンクールをモデルにこの小説を書いたとのことですが、3年に1回しか開催される機会のないコンクールに4回通ったとか(12年!)、予選から毎日聴いたとか、音楽ファンとしても濃い話がインタビュー記事に載っていて驚きました。浜松のコンクールをモデルにしたという話は早くからいろいろな媒体に出ていたから、きっと大勢の関係者に大量の取材をしたのだろうなと想像しながら読みましたが(だって、そうとしか思えないよね?!)、インタビューによれば「関係者に話は一切聞いていない」(静岡新聞 2017.2.11)とのこと。

ところで、本屋大賞といえば、昨年の第1位『羊と鋼の森』(宮下奈都、文藝春秋、2015)は若きピアノ調律師を描いた小説でした。今年はピアノコンクールの小説が第1位。ちょっとおもしろい偶然です。


『蜜蜂と遠雷』
恩田陸 著
幻冬舎
発売日 2016年9月23日




『羊と鋼の森』
宮下奈都 著
文藝春秋
発売日 2015年9月11日




こちらはCD
「蜜蜂と遠雷 音楽集」(NAXOS)
2枚組/全19曲収録(コンピレーションアルバム)
恩田陸 書き下ろしエッセイ付
発売日 2017年5月26日




以下、書評や恩田さんのインタビュー記事の話題のツイートをまとめておきます。












Tuesday, Feb 14, 2017

昨日、ツイッターや報道で一斉に情報が流れましたが、レシュマンと内田さんの共演によるシューマン&ベルクのCDが第59回グラミー賞の "Best Classical Solo Vocal Album" を受賞しました。ボストリッジ&パッパーノの "Shakespeare Songs" と一緒に受賞。ファンとして単純にうれしいニュースでした。レシュマンと内田さんのこのCDが世界的に話題になって、シューマンを聴く人がまた増える?!(かもしれない)

(追記 2017.2.15)
2/14のニュースでは「受賞発表後に同アルバムは注文が殺到して品切れ状態になっており、増産する方針だ」(産経)とのこと。発表からまる1日経った段階でユニバーサルには5000枚の注文があったとの報道もありました。(オリコン

また内田さんのコメントがユニバーサルのサイトに掲載されました。(本記事末尾の追記参照)





内田&レシュマン (2015)
(シカゴ交響楽団のオンデマンドページ)

モーツァルトのピアノ協奏曲 第6番 & 第26番
シューマン「女の愛と生涯」





ボストリッジとレシュマンが共演したシューマン歌曲集のCDもあります。hyperionのシューマン歌曲全集の第7巻ですが、どうも廃盤のようです。(マーケットプレイスなどでは辛うじて買えるかもしれませんが。)

hyperionのこのシリーズ、今はBOXセットで買えるようです。

HMV | タワーレコード | アマゾン

iTunesでDL購入もできるようです。(これは巻ごとに購入可能なようです。リンク先は第7巻です。ほかの巻は見てない)



当サイト内関連記事
内田光子&レシュマン新譜 シューマンとベルク (2015.10.14)
内田光子さんのシューマンについて - 2) シューマンのピアノ・ソナタ第2番第2楽章の原曲:歌曲「秋に」 (2014.9.5)





ところで、しばらく前から話題となっていたボストリッジの著作の日本語訳が先週届きました。厚めの本、美しい装丁、おもしろそうです。

イアン・ボストリッジ著
『シューベルトの「冬の旅」』


岡本時子・岡本順治 訳
アルテスパブリッシング
発売日:2017年2月8日

「これまで1000回を超える『冬の旅』の演奏経験と、文学・歴史・政治・自然科学におよぶ広大な知見と洞察にもとづいて、シューベルトが死の前年の1827年に作曲したこの連作歌曲集の成立史を克明に跡づけるとともに、詩人ミュラーと作曲家シューベルトが生きた19世紀初頭のヨーロッパの文化状況や自然環境を、豊かなイマジネーションで読者の眼前に生き生きと再現」(アルテスパブリッシング)

イアン・ボストリッジ、自著『シューベルトの「冬の旅」』を語る(アルテスパブリッシング)






追記)内田さんとボストリッジといえば…

2004年のサントリーホールでの共演、別の日には「冬の旅」も演奏されましたが、その日は収録が入らず。水車小屋の方はNHKのテレビの収録があり、後日、放送されました。再放送されないかなあ。再放送してほしいなあ…。


(追記 2017.2.15)
ユニバーサルのサイトに内田さんのコメントが掲載されました。
2度目のグラミー賞を受賞した内田光子から、コメント到着! (2017.2.14)

内田光子さんのコメント
びっくりしているんです。(連絡を受けたとき)何でこのレコードで、他のじゃなかったの?という聞き方をしたんです。これが選ばれたと聞いて、もう全く呆れかえりました。
でも、ありがたいことですから、私は大変うれしかったです。(私は)音楽を本当に愛しているわけです。ですからその愛情と、これに惹かれる気持ちが他の人に伝わって、それによって音楽の美しさが人にもし伝われば、これほどうれしいことはないんです。
グラミー(賞を受賞した)と聞いて「変わっている人だけど、ちょっと聞いてみよう」と思う方がいたとしたら、これは大変うれしいことです。(ユニバーサル


「この反響は大きく、発売元のユニバーサルミュージックにはクラシックとしては異例となる5000枚の注文が来ている
- 内田光子、グラミー賞反響で異例の注文数 本人コメント到着「びっくりしているんです」 (2017.2.14) (オリコン)






Wednesday, Sep 07, 2016



ファウスト祭り









 


Thursday, Jun 23, 2016

英国ケンブリッジで音楽学を学んだちょっと変わった殿様、紀州徳川家当主・徳川頼貞侯爵(1892-1954)が収集した楽譜や蔵書が、現在の保管先である読売日本交響楽団から和歌山県に寄託されることになったそうです。(2016年6月22日 読売新聞ウェブ版)




※上記2ツイート、藤原書店へのリンクを入れたつもりでしたが、読響へのリンクが入っていました。
『音楽の殿様・徳川頼貞 1500億円の〈ノーブレス・オブリージュ〉』(藤原書店のページ)


関連記事リンク






Wednesday, Mar 11, 2015

音楽之友社より新しいシューマン夫妻関係本が刊行されるそうです。

『シューマンの結婚 語られなかった真実』
音楽之友社(2015年4月 発刊予定)
ピート・ワッキー・エイステン 著
風間三咲 訳


「法律家である著者の視点から当時の訴訟資料などを精査、シューマンの素行や経済状態から、ヴィークの反対も故なきものではなかったという推察をする」云々といった概要は近刊検索β音楽之友社のサイトに掲載されていますが、実際に読んでみないとなんとも紹介できないので、まずはポチッと予約してみました^^

音楽之友社
音楽之友社のこの本のページ


※なお、この書籍の情報はツイッターでIKEさん @Zuraaaa より教えていただきました。ありがとうございました。








検索用キーワード: ロベルト・シューマン クララ・シューマン ロベルト&クララ フィリードリッヒ・ヴィーク クララ父 裁判


Thursday, Sep 18, 2014

飛鳥新社が創立35周年を記念してCD36枚と書籍3巻から成る大部の『モーツァルト 伝説の録音』を刊行するそうです。特設ウェブサイトや無料カタログで紹介されているCDと書籍の収録内容がすばらしく、歴史的録音のコレクターもモーツァルト・ファンも「これはほしい」と唸りながら一斉に財布と相談をはじめそうな逸品(の予感)。(だって高い!!!)

編者はフィリプスのオランダ本社副社長ほか、複数のレコード会社で活躍された後、SPレコードからのCD復刻などを専門になさっている新忠篤氏と、小学館『モーツァルト全集』『バッハ全集』『武満徹全集』『林光の音楽』などのCD付き音楽全集の企画と編集をされてこられた大原哲夫氏。

書籍にはSP盤の詳しいデータ、豊富な写真と詳しい演奏家紹介、谷川俊太郎さんの書き下ろしの詩などが掲載されるほか、ロンドンのホテルで今年1月6日に行われた内田光子さんの5時間連続インタビュー(!)が第1巻と第2巻に掲載予定とのこと。

飛鳥新社に申し込めば、44ページオールカラーの豪華なカタログを無料で送っていただけます。内田さんのインタビューの抜粋が見開き2ページにわたって掲載されており、その抜粋だけでもとても興味深い内容です。


飛鳥新社 創立35周年記念出版
『モーツァルト 伝説の録音』
(CD36枚+書籍3巻 新忠篤・大原哲夫 編)

刊行予定
第1回配本 (2014年11月刊行予定)
第1巻 名ヴァイオリニストと弦楽四重奏団

第2回配本 (2015年5月刊行予定)
第2巻 名ピアニストたち

第3回配本 (2015年11月刊行予定)
第3巻 名指揮者と器楽奏者・歌手

※全巻予約者特典:世界初録音盤モーツァルト(初CD化)
(1931年ザルツブルク大聖堂 ヨーゼフ・メスナー指揮 ザルツブルク大聖堂合唱団・管弦楽団ほか)
(2014年12月末まで)

※価格は飛鳥新社のサイトで見てください。


「本全集にはピアニスト内田光子さんの全面的な協力を得ました。」とのことで、内田さんの次の言葉が掲げられています。

「この全集には本当に意味のある演奏が入っています。これは、針音の向こうに隠された人類の文化遺産なのです」(内田光子)


飛鳥新社
飛鳥新社「モーツァルト 伝説の録音」特設サイト
大原哲夫編集室

※飛鳥新社の特設ウェブサイトに収録曲の一覧が掲載されています。(一部試聴可)

※大原氏のサイトには表参道ヒルズで開催されている 『モーツァルト・伝説の録音』を聴く会 の予定なども掲載されています。






Wednesday, Sep 17, 2014

春秋社よりクララ・シューマンの評伝の日本語訳が刊行されます。

(版元ドットコム(近刊検索)やアマゾンなどでは9月18日発売予定となっていますが、出版社のサイトでは「発行日:2014年9月」「未刊」となっています。)


『クララ・シューマン』
M.シュテークマン著
玉川裕子訳

春秋社の詳細ページ





(追記 2014.09.19)




Saturday, Jan 26, 2013

クララ生誕記念日の本欄記事でもお知らせした『クララ・シューマン ヨハネス・ブラームス 友情の書簡』は11月から1月に発行が延期されましたが、この度、めでたく「みすず書房」より刊行された模様です。

『クララ・シューマン ヨハネス・ブラームス 友情の書簡』
ベルトルト・リッツマン編
原田光子編訳
みすず書房 (2013.01.24 発行)
定価 4,725円(本体4,500円)

詳細情報 1 (みすず書房)
詳細情報 2 (みすず書房)





●当サイト内関連記事
生誕記念日のクララ・シューマン三題 - (2) 『クララ・シューマン ヨハネス・ブラームス 友情の書簡』(みすず書房) (2012.09.13)



Thursday, Sep 20, 2012

講談社のウェブサイトの新刊情報にはまだ掲載されていないようですが、奥泉光さんの『シューマンの指』が10月に講談社文庫として発売されるようです。

※現時点ではアマゾンの発売予定日は10/17になっていました。




こちらは2010年に発売された単行本。




CD「シューマンの指 音楽集」




Thursday, Sep 13, 2012

「今日はネットがクララ一色だなあ」と思っていた昼頃、ショパンの本棚の管理人のこばやしさん(@kobakoshi)のツイートで、長らく入手困難だった原田光子さん訳によるクララとブラームスの往復書簡集がみすず書房より復刊されることを教えていただきました。

あまりにも驚いて、一瞬、その場に固まる・・・

この本は現状ではとにかく入手困難な本です。資料としても貴重、文章としても美しいのに、どうしてこれが世の中からほとんど消えようとしてしまっているのか、入手さえ困難なのか、そのことをとても残念に感じていたのは私だけではないと思います。復刊されるというのは本当にすばらしい。クララの生誕記念日に、それもGoogleの件で朝から盛り上がっていた最中に、こんなすばらしい情報を知ることができたこともまた不思議ですし、うれしい話です。


●みすず書房 2012年11月20日発行予定
『クララ・シューマン ヨハネス・ブラームス 友情の書簡』
ベルトルト・リッツマン編
原田光子訳
定価 4,725円 (本体4,500円)

みすず書房
みすず書房 近刊情報


『クララ・シューマン ヨハネス・ブラームス 友情の書簡 往復書簡集』(ダヴィッド社 1950)について
東京文化会館 音楽資料室 WebOPAC
当サイト内 文献リストのページ


(2013.01.26 追記)
当初「11月20日発行予定」となっていましたが、延期され、2013年1月24日に発行されました。(続報

«Prev || 1 | 2 || Next»