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Friday 13 January, 2017

映画館に観に行った新しい映画、それもそこそこマニアックだったり、小さい映画館のみで上映されているような映画でも、あっというまにCSの映画専用チャンネルで放送されることに気がつき(しかも、オプションですらない、我が家で、基本料金で観られるようなチャンネルで)、以来、映画館に足を運ぶ回数がぐんと減った。映画のチケットを買うお金を演奏会のチケット代にした方がいいではないか…という発想もあったけれど。

ツイッターを見ていると、今まさに巷で話題になっている新しい映画の話題がばんばん流れてくる。まあ、気にはなるのだけれど、「テレビで放送されたら観よう」くらいでいつもは済ましているのだが、昨年はちょっと気が変わって、「たまにはみんなが話題にしている映画を観に行ってみよう」という気持ちになり、いくつか話題の映画を観に行ってみた。


「シン・ゴジラ」

観る前から賛否両論あるという情報は知っていたが、観終わった後、自分は「賛」の側だなと思った。

観る人を選ぶのだろうなと思って観に行き、観ている間も、やはりそういう映画だなと思いながら観終わった。評判通り、「官僚組織の映画」という面があったし、そのあたりの細かい話は、私にはおもしろかった。

ゴジラの描き方も自分としては怖い描写だなと思った。幼児の頃に叔母と一緒に映画館で観て、ものすごく怖かったゴジラ映画の記憶まで蘇ってきた。その「怖さ」はゴジラ映画の伝統なのかなあなどとも思った。

「シン・ゴジラ」に出てくるゴジラは2011年の震災と原発事故の後の日本ではあの出来事を象徴するのだなとも。ゴジラに破壊された街や、避難する人のニュース映像が、震災当時・原発事故当時ニュース映像の記憶と重なった。


「君の名は。」

夏の終わりから秋にかけて、ツイッターではこの話題ばかりだったので、そんなにすごい映画なのかと思って「試し」に観に行った映画。作り方や表現、見せる工夫にとても感心した。今の時代の若い人はこういうテンポと感覚の表現を楽しむのだなと思った。音楽もふんだんに使われていて、そこも若者向けなのかなあなどとも思った。大作なので、この次にあげた映画を観ていなかったら、「2016年のアニメ映画にすごい作品があったよね」と後々までこれを話題にしたと思う。(もちろん、この映画自体はとてもすばらしい作品だ。)



「この世界の片隅に」

11月半ばの封切直後からツイッターでたいへんな絶賛ツイートが流れまくっていたので(しかも、「この人がそう言うなら」と思えるような人たちがみなさん感動したと言っていたので)、「何かすごいことが起きているのでは?」と直感(笑)、封切間もない11月の終わりに観てきた。

・ 戦争中の広島と呉を描いた映画
・ 映画が終わると客席はすすり泣きの声であふれる
・ 声の主演は「あまちゃん」のアキちゃん(のん=能年玲奈)
・ 今までの「戦争の時代を描いた映画」と違うらしい

原作は読んでおらず、あらすじは知りたくないので(ネタバレっていやだよね)、このくらいしか予備知識がない状態で観に行った。

本当に映画の終盤でまわりのお客さんが一斉にすすり泣き。びっくりした。自分の中の「映画上映中に聞こえてきたすすり泣きのランキング」では、大昔にBunkamura ル・シネマで観た「リトルダンサー」を抜いた。(自分の中の)歴代1位になった。

事前にツイッターでは「すごい映画」「すばらしい映画」そのような言葉を見ていたが、この映画を観終わった後では、そう言っていた人たちの気持ちがわかった。今まで観てきた戦争中の時代を描いた映画やドラマとは違っていた。こういう映画をアニメで丹念に作ることができることにも驚いた。高い表現力。そして、こういうテーマの映画を(いや、さらに言えばすばらしい原作を)高く評価して紹介し続ける人たちが大勢いることにも何か救われた気がした。

この先、何十年も、多くの人がこの映画を名作として語り続けるだろう。観終わった時に確信した。



番外 1 「帰ってきたヒトラー」

暑い夏を避けてぐずぐずしていたら、都心での上映館がなくなりそうになってしまい、9月に入ってから新宿で観てきた。

原作を読んだから話の筋は知っているし、BD(ブルーレイディスク)が出たら買うつもりでいたから、まあわざわざ映画館に行って観なくても…とも思っていたのだが、映画館で観てきた人たちが絶賛していたので、やはり大画面で観たいなと思い出かけた。原作同様ブラックコメディでありながら現代社会を批判している部分は非常に秀逸だと思うし、そしてやはり際どい内容。結末が怖い。



「ヒトラー最期の12日間」を下敷きにしてパロディにしている部分もあるというので、夏休み中にはこの映画のBDも鑑賞。(この映画は重い。重い…)


トークセッション 小説『帰ってきたヒトラー』に出かけた時の話題(2014)



番外 2 「薔薇の名前」

久しぶりにどうしても観たくなってBDを入手。やはりおもしろい。大好きなのだ、この映画。(原作も)

BDにはドキュメンタリーが収録されていた。これはたぶんはじめて観たのではないかと思う。こちらも興味深い内容でおもしろかった。




Wednesday 10 March, 2010

パルテノン多摩でパンダコパンダが上映される!

♪とくに竹やぶがいい!


●詳細 (リンク切れの場合あり)


雨ふりサーカスも含めて、家でDVDで見られるのですが、大きいスクリーンで見てみたい^^
(でも、どっちみち、演奏会とぶつかっていて行けない予感…)


Sunday 16 August, 2009

ABC World News (web版) で紹介されていたSF映画 'District 9' がおもしろそうだ。巨大な宇宙船が地球にやってきた28年後、南アフリカのヨハネスブルグにタコ(というかイカ?)みたいなエイリアンたちのゲットーが作られている…という設定。アパルトヘイトをSF的な手法で描いているというテーマの社会性に加え、予告編などで見られる映像がドキュメンタリー風の作り方で、今風。ちょっと "Battlestar Galactica" (もちろん新しい方) を連想してしまった。

プロデューサーは「ロード・オブ・ザ・リング」のピーター・ジャクソン。彼の英語版 Wikipedia を見ていたら、"The Hobbit (2011): Producer/ Writer" とあった。そういえば、「ホビット」映画化の話、どこかで聞いていたことを思い出した。 大事件だな^^


凝りに凝った 'District 9' の公式サイト

ABC NEWS 動画: Movie Review: Sci-fi flick 'District 9'
※CMに続いて視聴可能。

ABC NEWS (テキスト): 'District 9' Pits Aliens Against South Africans

(追記 2009.08.17)
※CNNでもニュースになっていました。
'District 9' crushes box office competition (16 Aug. 2009, CNN)

※NYTにも出ていました。
Movie Review: District 9 (2009) - A Harsh Hello for Visitors From Space (14 Aug. 2009, NYT)

'District 9' Is No. 1 at the Weekend Box Office (16 Aug. 2009, NYT)


Sunday 07 December, 2008

映画「運命の逆転」(1990) のモデルになった「クラウス・フォン・ビューロー事件」の被害者マーサ(サニー)・フォン・ビューローが植物状態のまま亡くなった、というニュース。マーサはアメリカ出身の富豪(前夫はオーストリア貴族)。夫のクラウスはデンマーク出身のイギリスの法律家、演劇評論家。1980年、自宅バスルームで意識不明の状態で発見されたマーサは以来、植物状態から目覚めることなく亡くなったとのこと。クラウスがマーサにインシュリンを過剰投与して殺害を目論んだとして裁判になり、有罪。二審で逆転無罪。富豪&上流階級の殺人未遂事件ということで当時、この裁判は全米の注目を集めたそうです。

この夫妻の娘の名前がコージマ・フォン・ビューロー(!)というので調べてみたら、クラウスの母方がドイツ貴族のフォン・ビューローで、「あのフォン・ビューロー」の一族とのこと…。

だからって、娘にコージマっていう名前を選んでつけなくても、と思わないでもないのです…。



マーサ・フォン・ビューローさん、植物状態のまま死去 (CNN)
マーサ・フォン・ビューローさん、植物状態のまま死去 (Yahoo - CNN)

クラウス・フォン・ビューロー (Wikipedia)
Sunny von Bülow (Martha Sharp Crawford von Bülow ) (Wikipedia)


Sunday 28 October, 2007

 11月も間近というのに久々の台風接近(台風20号)、雨と風が荒れる中を銀座まで出かけてきた。8年ぶりに上映される「グレン・グールド 27歳の記憶」を観るために。公開初日の21時35分の回を観て、上映の後の初日オープニング・イベント、宮澤淳一さんと平野啓一郎さんによる対談を聴いてきた。

 1959年、27歳のグールドを記録した貴重な映像である。制作40周年を記念して1999年にもこの映画は公開された。以前から「グレン・グールド オフ・ザ・レコード/オン・ザ・レコード」としてグールド・ファンには知られていた映画だが、1999年の公開に際して宮澤淳一さんにより字幕が改められ、映画の内容を完全に訳した(伝説的な)パンフレットも作成された。昨日、銀座の映画館に出かけ、劇場もオープニング・イベントもすべてが8年前をそっくりなぞっているようでとても不思議な気がした。あの超クールなポスターもパンフレットも8年前と同じままだったから、まるでタイムスリップして1999年に戻ったかのような錯覚を覚えた。あれから8年も経ったと改めて年数を数えてみて驚いているが、それだけの時間の経過を感じさせないものがグールドを取り巻く世界にはある。すばらしいデザインのポスターとパンフレット、グールドの映画、そして何よりもグールドの演奏。昨夜、映画を観た帰り道では改めてそのこと(=いつも新しいグールドの世界)を考えていた。

 この映画はこれまで何回も観たけれど、観る度に感動があるし発見がある。(発見といってもそれはたいていはささいなことなのだが) シムコー湖畔の別荘での演奏やNYのスタジオでのイタリア協奏曲の録音風景は本当に圧巻で、毎回観る度に神が降りてきたとしか思えない瞬間が訪れる。 (特に別荘で、一度席を立ってから再び弾き始めたパルティータ → YouTube ※リンク切れの場合あり)

 映画の中のグールドは永遠に27歳のままで、私はどんどん年を取っていく。音楽は永遠にこの地上に伝えられていくだろうし(ことにバッハの作品は)、デジタルの世界に残されたものも、再生の技術が継承される限りはその音楽や演奏はこの先もずっと継承されていくのだろう。演奏された時の姿のままで。けれど、それを見て聴く側は時間の中をどんどん旅して行き、しまいにはこの地上の時間を離れ、別の世界に入っていく。それでも映画の中のグールドは地上を離れず、この地上で27歳の時の姿のままで、宇宙から降り注ぐかのようなあの奇跡的なバッハを朗々と歌いながら演奏し続けている…。映画を観終わった後の銀座線の車中にてそんなイメージが頭に浮かんできた。


映画「グレン・グールド 27歳の記憶」
ネットでパンフレット、ポスターの購入も可能

●上映館の情報 (以下は2007年の情報です)
銀座テアトルシネマ 10/27(土)より
モーニング&レイトショー
(09:55~ / 21:35~)
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吉祥寺バウスシアター 10/27(土)より
モーニング&レイトショー
(10:30~ / 20:45~)

MSNで予告篇(1999年版)公開中
※CMに続いて視聴可能です。劇場情報、公開日、料金は1999年の情報なのでご注意ください。

バッハ / パルティータ 第2番 (YouTube リンク切れの場合あり
バッハ / イタリア協奏曲 第3楽章 (YouTube リンク切れの場合あり)

●当ブログ内の関連記事
「モンサンジョンとの3日間 in Tokyo」



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