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2002.08.28


■ クララの作品 op.22 がNHK・FMで放送


 8月27日(火)放送のNHK・FMの「ベストオブクラシック」(19:20-21:00)で去る6月1日に浜離宮朝日ホール(東京・築地)で行われた「フランソワ・ルルー オーボエ・リサイタル」(ピアノ:若林顕)の模様が放送されました。


 番組では演奏会前半のシューマン夫妻の作品が放送されました。放送された曲目は、クララの「3つのロマンス」op.22、ローベルトの「3つのロマンス」op.94 と 「アダージョとアレグロ」op.70 でした。ピアニストであり、また才能ある作曲家としてのクララが紹介されました。また、最近、シューマンに関心があるというルルーの、「シューマンの作品のプログラムにクララの作品を加えるのは興味深い」という趣旨の選曲理由も紹介されました。「作曲家としてのクララ」が放送番組で紹介されることはあまりありませんし、クララの作品が放送で紹介されることは画期的。また、シューマン夫妻の作品が同時に放送で紹介されることもめずらしく、貴重な番組となりました。 (なお、「ベストオブクラシック」は再放送されることがあります。)




@ ルルーの情報: 梶本 / ヴィーンの音楽事務所(ドイツ語)
@ 若林さんの情報: 梶本

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■ フロリアン・ヘンシェルのピアノ・ソナタ第3番 op.14 (1836年自筆稿に基づく初稿)


 8月10日付の当ホームページ掲示板でもお知らせしましたが、ドイツの若手ピアニスト、フロリアン・ヘンシェル(Florian Henschel)の興味深いCDを見つけました。 掲示板の投稿がそろそろログ落ちしていますので、以下に投稿内容を転載しておきます。



Florian Henschel (pf.) "ROBERT SCHUMANN"
ARS MUSICI [AM 1306-2]
rec.2001/08/28-29


Sonate f-moll op.14 "Concert sans Orchestre pour le Piano-Forte"
(Urfassung nach dem Autograph von 1836)
Fantasiestuecke op.12


@ ヘンシェルのホームページ (ドイツ語)



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ソナタ(第3番)の方は「1836年自筆稿に基づく初稿」、5楽章。


1. Allegro brillante
2. Scherzo. Vivacissimo
3. Scherzo. Molto commodo
4. Quasi Variazion: Andantino de Clara Wieck
5. Prestissimo possibile


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 なお、スケルツォなしの3楽章による初版はポリーニ(DG 国内盤あり)が録音しています。また、Mi-Joo Lee(MDG 604 0941-2)が1853年版にスケルツォを1つ加えて5楽章で演奏していますが、興味深いことに、2つのスケルツォの順番がヘンシェルとは逆です。

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2002.05.03


■吉成順さんがホームページを開設


 音楽学者の吉成順さんがプライヴェート・ホームページを開設されました。吉成さんがこれまでCDライナーなどにお書きになったものに手を加えられたというシューマンの交響曲に関する解説が掲載されています。


吉成順さんのホームページ

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■ハイペリオンから「シューマン歌曲集」の第6巻


 4月4日付の当ホームページ掲示板でもお知らせしましたが、ハイペリオンから「シューマン歌曲集」の第6巻が発売されました。演奏されることも、CDで聴ける機会もあまり(ほとんど?)ない「スペインの愛の歌 op.138」のような珍しい作品が収録されています。この「スペインの愛の歌」の伴奏はピアノ2台。このCDのメイン・ピアニストのグラハム・ジョンソンに加えて、最近、ソリストとして日本でも評価が高まっているスティーヴン・ハフが参加しています。ピアノも歌も美しい曲です。また、いずれの作品も好演。


"The Songs of Robert Schumann 6" Hyperion [CDJ33106]


R. Schumann / Spanisches Liebespiel op.74 (スペインのリーダーシュピール op.74)
R. Schumann / Fuenf Lieder op.40 (5つの歌 op.40)
C. Schumann / Sechs Lieder aus 'Jucunde' op.23 (「ユクンデ」による6つの歌曲 op.23)
R. Schumann / Spanische Liebeslieder op.138 (スペインの愛の歌 op.138)



このCDの詳細(英語) / ハイペリオン
 シューマン歌曲集1 / シューマン歌曲集2 / シューマン歌曲集3
 シューマン歌曲集4 / シューマン歌曲集5 / シューマン歌曲集6

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■アンドラーシュ・シフの新譜(op.21 全曲録音)


 4月13日付の当ホームページ掲示板でもお知らせしましたが、アンドラーシュ・シフが新しいシューマンの作品集を出しました。東京でソナタ第3番を演奏したのと同じ年(1999年)の録音。東京に先立つこと半年ほど前のチューリヒ・トーンハレでのライヴ録音です。躍動感と熱気あふれる好演。特筆すべきはノヴェレッテン op.21 の全曲演奏でしょう。このCDは2枚組で、1枚目にフモレスケとノヴェレッテンの前半4曲、2枚目にノヴェレッテンの後半4曲とソナタ第3番が収録されています。(ノヴェレッテンの前半の後で拍手が入っていることから、この演奏会ではこの部分で休憩に入ったのではないかと推測。) フモレスケではじまり、ノヴェレッテンからソナタ第3番へと続く一夜の演奏会の最後は夜曲 op.23 の第4曲でしめくられています。(まにや垂涎のシブイ選曲^^) なお、ライヴ録音によるノヴェレッテン op.21 の全曲演奏は私が知る限りではこれで3枚目。(チアーニ、ブロックの全曲盤がライヴ録音)




Andras Schiff in Concert Robert Schumann, ECM [1806/07]


(CD 1)
Humoreske op.20
Novelletten op.21 : I, II, III, IV



(CD 2)
Novelletten op.21 : V, VI, VII, VIII
Klaviersonate f-Moll op.14
Nachtstuecke op.23 : Iv. Ad libitum - Einfach



(1999年5月30日、チューリヒ・トーンハレでのライヴ録音。)


このCDの詳細(英語) / ECM

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■伊藤恵さんの新譜(op.68 全曲録音)


 4月13日付の当ホームページ掲示板でもお知らせしましたが、シューマンのピアノ独奏曲の全曲録音に取り組んでいる伊藤恵さんのシューマン・シリーズ第10作、「シューマニアーナX」が発売されました。広く親しまれている作品がいくつも収録されているにもかかわらず、全曲録音となるとCDを探して買うことも難しい作品集「ユーゲント・アルバム(こどものためのアルバム) op.68」の全曲録音です。夢み心地の歌がたおやかに広がってゆく好演。フォンテックのホームページによれば、「録音はウィーン原典版に基づいて」おり、「付録として掲載されている8曲も収録」とのこと。全曲録音の国内盤CDはおそらくこれがはじめて、「付録」を収録したCDは国内盤、輸入盤ともに見たことがありません。 (イェルク・デームスの全集にはシューマン・ハウス所蔵の自筆譜による9曲が収録されていますが、これは op.68 の全曲録音とは別のCDに収録されています。)




伊藤恵 「シューマニアーナ X」 fontec [FOCD 3488]
 (ユーゲント・アルバム op.68)


このCDに収録されている「付録」の内容は以下の通り。


 ごく小さなこどものために (Fuer granz Kleune)
 お人形の子守歌 (Puppenschlafliedchen)
 ゴンドラにのって (Auf der Gondel)
 かくれんぼ (Gukkuk im Versteck)
 鬼ごっこ (Haschemann)
 ヴェネツィアの入江 (Lagune in Venedig)
 熊さんのおどり (Baerentanz)
 なぞ解き (Rebus)



フォンテック




cf.


Joerg Demus


Robert Schumann: The Complete Piano Works Vol.VIII
 (Album fuer die Jugend op.68)
Robert Schumann: The Complete Piano Works Vol.X
 (Humoreske op.20, Fanshingsschwank aus Wien op.26, Toccata op.7, Supplement zu op.68)


デームスの全集第10巻に収録されている Supplement(補稿)は以下の通り。


 Fuer ganz Kleine
 Puppenschlafliedchen
 Wilder Reiter
 Eins Triklied von C.M.von Weber
 Auf der Gondel
 Nr.21
 Nr.26
 Klavierstueck in Ed-Dur
 Gukkuk im Versteck



*「Wilder Reiter (勇敢な騎手)」、「Nr.21 (無題の第21曲)」、「Nr.26 (無題の第26曲)」はそれぞれ第1部・第2部に収録されている同名作品の異稿(らしい)。

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2002.03.20


■月刊「ショパン」4月号に「クライスレリアーナ」の特集


 月刊「ショパン」にて連載中の「シリーズ特集 21世紀に弾きたい曲 楽曲分析シリーズ」の第16回でシューマンの「クライスレリアーナ」が特集されました。萩谷由喜子さんによる「異常の天才に託した激情と恋心」と題された小論と楽曲分析のほか、伊藤恵さん、竹村浄子さんらのエッセイが掲載されています。


*月刊「ショパン」2002年(H14年)4月号、第19巻第4号通巻219号、pp.77-86。

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2002.03.11


■ 幻の「ピアノとオーケストラのための幻想曲 ハ短調」ついにCD発売
  (ジャンルカ・カシオーリ独奏、マリオ・ヴェンツァゴ指揮、バーゼル交響楽団)


 シューマンの「ピアノとオーケストラのための幻想曲」のCDを見つけました。よく知られているピアノ協奏曲イ短調 op.54は、当初、単一楽章からなる「ピアノとオーケストラのための幻想曲」として作曲されました。後に改訂され、第2楽章と第3楽章が加えられ、ピアノ協奏曲に仕上げられました。2つの楽章が書き加えられる前の「幻想曲」の方は、演奏されることはごく稀にあるようですし、FMで放送されたこともあるようですが、まず耳にすることのない作品の1つです。今回、この「幻想曲」のCDが発売されたことは画期的なことだと思います。この録音に際しては、オリジナルに基づいてジャンルカ・カシオーリとマリオ・ヴェンツァゴによって校訂された楽譜が用いられたようです。


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CDタイトル: "A Different Schumann, Vol.1"


演奏者:
pf. Gianluca Cascioli
cond. Mario Venzago
Sinfonieorchester Basel


曲目:
Ouverture, Scherzo und Finale E-Dur, op.52
Phantasie a-moll fuer Klavier und Orchester (rev.Cascioli, Venzago) [世界初録音]
Sinfonie Nr.4 d-moll, op.120



録音年:
1999/09 (Phantasie)
2000/05 (op.52, op.120)


レーベル、番号: NOVALIS [150 163-2]


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 レーベル名がノヴァーリス! (青い花!) カシオーリがソロを弾いている! ということも驚きでしたが、ヴェンツァゴが指揮をしている! ということの方がもっと驚きでした。 (この人がピアノを弾いているCDがお気に入りだったりする)


 演奏の方ですが、オーケストラの音色は明るめ、やわらかめ。テンポは中庸。非常に生き生きとした表情。どの楽器もよく鳴っていますし、豊かに歌っています。ピアノは端正、繊細、詩情豊か。


 未完のピアノ協奏曲、フォルテピアノと古楽オケによるピアノ協奏曲(op.54)、「4つのホルンとオーケストラのためのコンチェルトシュトゥック」(op.86)のピアノとオーケストラのためのヴァージョンのCDに匹敵する貴重品。

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2002.02.21


■吉田秀和さんの『吉田秀和作曲家論集4 シューマン』が出版


 日本を代表する評論家でシューマンの著作『音楽と音楽家』(岩波文庫、抄訳)の翻訳者でもある吉田秀和さんの新著『吉田秀和作曲家論集4 シューマン』(音楽之友社)が出版されました。これまで発表されたシューマンにかかわる様々な文章の中から、吉田秀和さんを代表する名文といってもよい2篇の文章「ローベルト・シューマン」(1950)、「シューマンのピアノ協奏曲をめぐって」(1948?)(この2つは共にデビュー評論集『主題と変奏』(中公文庫)に収載されています)をはじめ、「内田光子/クライスレリアーナ、謝肉祭」(『レコード芸術』1994.12)などのCD評が収録されています。


関連サイト: 音楽之友社

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■伊藤恵さんが松濤のケーキショップ「Clara」で『真実の女性 クララ・シューマン』を語る


 名著の誉れ高い『真実の女性 クララ・シューマン』(ダヴィッド社)の著者、故・原田光子さんと遠縁にあたるピアニストの伊藤恵さんが、月刊「ムジカノーヴァ」3月号において、自身の「シューマンの原点」の1つであるこの本の思い出について語っています。取材場所は原田光子さんゆかりのケーキショップ「Clara」(渋谷区松濤)です。 (「Clara」での写真は伊藤恵さんのホームページにも掲載されています。)


 なお、伊藤恵さんは現在、シューマンのピアノ独奏曲の全曲録音を続行中。この全曲録音のシリーズが完結すれば、日本人としては初の快挙、国内盤としても当然、初のシューマン全集となります。伊藤恵さんの新譜「シューマニアーナX」(フォンテック)は4月1日発売予定。シリーズ第10巻では、親しまれていそうでいながら、実際には全曲録音がなかなか見当たらない「少年のためのアルバム」(ユーゲントアルバム)op.68を収録の予定だそうです。




*月刊「ムジカノーヴァ」2002年(H14年)3月号、第33巻第3号通巻373号、pp.4-5。


関連サイト: 伊藤恵さんのオフィシャル・サイトフォンテック音楽之友社


(追記) なお、原田光子さんとその著書については伊藤書記長のサイト「A Plaza of Clara Schumann」で詳しく紹介されています。


(追記その2) 「シューマニアーナX」の発売は4月10日に変更だそうです。 (2002.03.22)

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