本邦におけるヴァイオリン協奏曲上演について(仮) 投稿者: Abegg 投稿日:19 Aug 2001 05:22:13
ととろおさん、おひさしぶりでございます。
wreckさん、大変おひさしゅうございます。
今宵は京都より、ご無沙汰しております伯爵が伺候いたします。
お役に立てるか分かりませんが、ヴァイオリン協奏曲に関する情報です。
この夏小生久しぶりに里帰りしまして、情報をメモってきました。
wreckさん、以前(3年前かな?)から、かねてお探しになっていたSnitil盤を手に入れられたそ
うで、お慶び申し上げます。
私が持っているのはなので、wreckさんが注文中の外盤とは番号が違っています。
は、Sup-057125です。
私は、御茶ノ水の中古屋で偶然見つけました。このとき、RybarのLPがたしか8000円だかで売っ
ているのを発見しましたが、私はもちろんこれをおもむろに手にとり眺めるだけに留めました。ス
ニーティルの演奏は、クーレンカンプによる独奏パートの変更、特に「オクターブ上げ」を踏襲し
ている点で珍しいですね。
私は、この曲の実演を2回聴いたことがあります。いずれも、ととろおさんがお聴きになった演奏会
とはちがいます。
(♪1)
1986年3月31日(月) 午後7時開演 東京文化会館
東京都交響楽団第232回定期演奏会
指揮:ペーター・マーク
ヴァイオリン:ギドン・クレーメル
リヒャルト・ワーグナー 「トリスタンとイゾルデ」前奏曲と愛の死
ローベルト・シューマン ヴァイオリン協奏曲ニ短調(遺作)
(休憩)
アントニン・ドヴォルザーク 交響曲第9番ホ短調作品95「新世界より」
私はこの頃某田舎の中学生でしたが、アマオケ関係の催しで上京する機会がありついでに東京で演
奏会に行こうと「音友」で演奏会情報を調べて選んだのがこの演奏会で、予め電話でチケッ
トを押さえていたのです。
当時、私はすでにかなりのシューマン好きで、しかもこの頃クレーメルに惚れ込んでいたのもの
で、うきうき上野へ出かけました。
そしてこの晩、私は完全なシューマニアーナとなったことを自覚したのです。
そのおののきに満ちた「自覚」の瞬間を、私は今でも思い起こすことが出来ます。
この日の演奏会は、ほとんど私の運命を決したといっても過言ではない、私のもっとも記念すべき
演奏会なのです。
(♪2)
1992年2月2日(日)午後2時開演 東京芸術劇場
日本フィルハーモニー交響楽団第12回サンデーコンサート
指揮:天沼裕子
ヴァイオリン:堀米ゆず子
フェリックス・メンデルスゾーン 交響曲第4番イ長調作品90「イタリア」
(休憩)
ローベルト・シューマン ヴァイオリン協奏曲ニ短調
ヨハネス・ブラームス ハンガリー舞曲《第1集》《第2集》
Nos.1,3,10(Brahms)/Nr.2(Hallen)/Nr.7(Schmeling)
Nos.8,9(Schollum)/Nr.4(Juon)/Nos.5,6(Schmeling)
私は東京の大学生になっていて、この日はデートだったのですが、いつものごとく彼女は大幅に遅
刻し「イタリア」はまるまる聴けませんでした。しかしながら、めずらしく休憩が前プロと中プロ
の間に入っていたおかげでお目当ての曲が聴けたので文句はありません。
(私はメンデルスゾーンも好きです。誤解なきよう。)
(データは、どちらも会場でもらったプログラムから転載しました。)
ご存じでいらっしゃるかも知れませんが、日本初演のデータは以下のとおりです。
(♪3)
1938.12.14 WED, 19:30
Tokyo/Chiyoda(Hibiya)/Hibiya Kokaido
The New Symphony Orchestra Sab.#198
Cond: Rosenstock, Josef
Solo: Frey, Willy(vln.)
Roussel: Suite, F op.33
Schumann: Concerto, vln. d
Kodaly: "Marosszek dances"
(注:KodalyのaとMarosszekのeに「アクセント記号」’みたいなのが付いている)
データは『Philhamoniy 99/2000 Special
Issue』より転載しました。
凡例によって、Sab.#198 は第198回定期演奏会のことです。
オケは新交響楽団、英語名はThe New Symphony
Orchestra です。
いうまでもなく現在でいうNHK交響楽団です。
なぜに、この年の『フィルハーモニー特別号(楽員紹介号)』なぞ持っているかと申しますに、こ
の号にN響の「全演奏会記録1 戦前・戦中編(1926−1945)」なるものがオマケについていると
いうので思わず買ってしまったのですね。それともう一つ、私がかねてからファンであったヴァイ
オリニストがこの年セカンドヴァイオリン奏者として入団したという話を噂に聞いたからですね。
私と同門で、発表会で彼女が弾くのを聴いていっぺんにファンになってしまったのであった。
(注:同門といっても先生が同じというだけで、私のVnは全然たいしたことない。)
独奏者のFrey という人については、ポーランド系ユダヤ人でベルリンに学びドイツのオケで
コンマス等活躍していましたが、ナチスの台頭によって日本に亡命し、上野の外国人教師となり新
響ともしばしば共演しましたが、太平洋戦争開戦以降日本でも次第に演奏活動ができなくなりさら
にアメリカへ亡命したということです。
私が、本邦で演奏されたシューマンのヴァイオリン協奏曲の演奏会の詳細が分かるのは以上です。
詳細未確認の情報では以下のものがあります。不確かな情報ですので責任は持てません。
(♪4) 1970年前後 日本フィル定期 独奏江藤俊哉 指揮渡邉暁雄
(♪5) 1970年代後半〜1980年代半ば? N響定期 独奏? 指揮外山雄三
(♪6) 1990年代半ば オケ? 独奏岡山潔 指揮?
(♪4)は、ある日本画家の方から伺った情報です。その方は、シューマニアーナな日本画家でいら
っしゃって、なによりヴァイオリン協奏曲を愛しておられます。
しばしばこの演奏会で受けた感動を私に語ってくださいました。
(♪5)は、「ロベルトの部屋」にある情報で、独奏は海野・江藤・徳永の三人のうちの誰かだった
と阿世賀さんはおっしゃっておられます。文章を拝読いたしますに、阿世賀さんはこれをエアチェ
ックされて何回も聴かれたようなのですが、データの記録はされていなかったようです。年代は、
阿世賀さんの書かれた文から私が割り出したものです。
(♪6)は、『ストリング』という雑誌を立ち読みしていて、岡山さんのインタヴュー記事が出て
いて、岡山さんがシューマンのヴァイオリンコンチェルトを演奏するという話があったような、、
という記憶がどこかにする、、、、、という程度の実にあてにならない情報です。その記事で、岡
山さん(元読響コンマスで現芸大教授でいらっしゃいます)は、シューマンのヴァイオリン協奏曲
を高く評価する発言をされていたように覚えています。
これらの演奏会の詳細を調べる方法ですが、愚考によりますと次の方法があります。
(♪4)と(♪5)については、各楽団の「楽団史」を見て定演の記録を調べれば比較的簡単に確認
できるでしょう。
東京文化会館の音楽資料室に「楽団史」が置いてある棚があります。
(♪6)についてですが、どこか『ストリング』が置いてある図書館に行き、たくさんバックナンバ
ーを出して貰ってしらみつぶしに調べるという方法。
文化会館資料室に『ストリング』があれば、一度上野へ出向けば3つともカタが付きますが。。
私も東京に行く機会があれば、調べてみたいと思います。
番外編ですが、やはり私と同門のアマチュア奏者が発表会で第1楽章のみピアノ伴奏で弾いたこと
がありました。この方は、学生オケのコンマス経験者で今は薬学博士ですが、これは実にみごとな
演奏でした。アマチュアでもあんな人がいるから困ります。
以上、ととろおさんの情報と合わせて、本邦では少なくとも8回の演奏が確認できるのではないか
と愚考いたします。
余りに少ない数ですが、実際のところ、ほとんどこれで尽くされているのではないかという気も致
します。
wreckさんのお願いに合わせまして、私からも、何か情報をご存じの方がいらっしゃいましたらご教
示いただけたら幸いに存じます。
以上、長々とすみません。>ととろおさん
wreckさんの掲示板に書き込もうかとも思いましたが、こちらの話題なのでこちらに書き込ませて頂
きました。
PS
ちなみに本邦のラジオ放送では、少なくとも6回はあったことがあちらこちらから確認できています。
一番最近なのは、今年7月20日にNHK-FM
「ベストオブクラシック」で放送された、フランク・ぺー
ター・ツィンマーマン独奏、サバリッシュ/ウィーン響の演奏です。
その他も含めて詳細は、日を改めてwreckさんの掲示板にカキコさせて頂きたいと思います。
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